上高地・国道158号線土石流災害

6月23日に起こった県道上高地線・国道158号線の土石流災害の際、
丸2日間上高地から出られずにいました。
そのときに撮った写真をアップします。
ほんとうは細かく書きたいですが、そうしてると時間がかかりそうなのでこれでも簡潔にかきました。

いつもほわほわした写真ばかり撮ってますが
こういうときは、また別の「撮っておかなければ」という使命感のようなものが
不思議とでてくるのです。
それは野次馬的な感情ではけしてなく。

写真は「大切ななにか」を伝えるためにあるのです。



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6月23日、大雨と風の強い日でした。
昼過ぎに停電、土石流災害が2箇所で起きて県道上高地線・国道158号線が
通行止めになりました。
そのとき上高地にいた日帰り客や宿泊客・施設の従業員合わせて
1200人が上高地から出られなくなってしまったわけです。

私は上高地の宿で働かせてもらっているのですが
事故当日は足止めを余儀なくされたツアーのお客さんを多数泊めるという事になり、
その応対に皆で追われることになりました。

通行止めも停電も10年上高地で働いているなかで何度かあったことでしたので
さほどおどろかなかったのですが状況が明らかになるにつれ・・・・。

「釜トンネルの入り口手前で土石流が発生して、それが釜トンを流れて
中の湯のゲートを押し倒した。
しかも土砂は高いところで2mくらいある」
・・・・・・なんですと!?

さすがのわたしもこれには焦りました。
住み込みで働いているうちらはともかく、お客さんは帰れるのか!?と。
自家発電も限界があるし・・・・・
そこはかとない不安がじわじわと。

でも、この日はお客さんの応対に疲れてぐっすり寝ちゃったんですけどね。

しかも翌朝には宿の自家発電も一時的に止まり、(故障)
電気で動くものは何一つ使えない状況になりました。

でも、うちの従業員は不安を抱えながらも、悲観的にならずに
すごしていました。
道路がだめなら、山を越えて下りればいいのだと。

西穂からロープウエーは金がかかる、現実的なのは焼岳・中の湯ルート?
え、でもそのあとが困るじゃん。
松本側に降りたいから徳本から島々谷を抜けるか、常念をこえていくか、とか。
(↑このルートは道が荒れるのでホントは危険です)
「どうしても歩いて下るんなら、西穂をこえていってね」と、うちの支配人の言葉を
きいてるんだかきいてないんだか。
歩いては沢渡まで歩かせてくれないかな?
え、パソコンもって歩くのいやだぁ。
私は釜トンネルさえ車で下りられたら野麦峠を越えて松本まで出る!とか
皆で脱出ルートを画策していたのが印象に残ってます。

雨があがったので、バスターミナルに情報を得に。

事故の翌朝。
この日も雨が降ったり止んだり。

ヘリがひっきりなしに飛んでいました。
報道のヘリはちょっとうるさいくらいに感じたし、飛び方(高度が低すぎる)にも
問題があった気がして・・・・・。3月の地震のときの被災地のヘリの音には
被災者の方はさぞかし迷惑に感じただろうと思いました。
でも撮影したこれは国土交通省さんのヘリでした。

インフォメーションセンターが避難所として終日開放。
ここで夜を明かした人も多数います。

いつもと違うバスターミナルの風景。
この夕方に、一時的にバスは取り残されてしまいました。

電話線が断線したため、NTTが衛星電話をヘリで輸送してくれました。
輸送してくださったのは自衛隊のヘリだそうです。
この日は電話まちの列が途切れませんでした。

インフォメーションセンターに貼られた情報。

↑事故後の釜トンネル出口。中の湯のゲートが押し倒され
たいへんなことです。
張り出された写真を撮影したものですのでみづらいですが、クリックして拡大します。

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宿泊客のほとんどは、24日中に下山しました。
さて、残された従業員ですが
消防の方や土木、上高地施設のかたの協議が何度かあって
25日に一時間だけ車を通してもらえることになり
車持ちの私は、職場の仲間をのせて、松本まで下ることにしました。
いつもの通行止めであれば急いで下りることもなかったのですが
私はどうしてもインターネットを使ってやらなければならない仕事があったので
下ることにしたのです。

現場付近で
「なるべく左を通行してください。落ちても知りませんよ」と・・・・・・。

たくさん人を乗せるとブレーキとかハンドルとかききづらくなるから気をつけて、と
出るときに支配人にがっちりこころに釘を刺され、超徐行運転。


矢印の部分上がごっそりと流れ出たのですね。
現場で交通整理をしてくださってるのは上高地の施設の方々。。
社長さんとかも総出で安全を図ってくれました。
ありがとうございました。

釜トンネルの中は車が一台通れるだけキレイに土砂がさらってありました。
しかし、3~50センチほどもある岩が横にはごろごろ落ちていて、
土石流の怖さを見せ付けられました。

国道側の事故現場。
想像以上の早い復旧。
作業員の方々には、ただただ感謝。

その後は、順調に走って風穴の里で一休み。
ここでみた美しい青空の色と、一緒に下りたみなのほっとした笑顔は
はいつになっても忘れないかもしれません。

いままでで停電・通行止めは何度も経験しましたが、
今回の土石流の写真・そして事故現場をまのあたりにしたときは衝撃でした。
そして電気も自由に使えない、携帯もつながらない、
外に出ることもままならない・・・・・。
ふだん何気なく生活している場所が崩れてゆく不安は大なり小なり
時間とともに皆のストレスとなっていっていたように思います。
自分たちがどれだけ危険な場所にいるのか
そして私たちの日常の安全(旅も含む)を
守ってくれている人がどれだけたくさんいるのか
改めて考えさせられる機会になりました。

久々に長い記事になりましたがお読みくださった方々が
美しい癒しの景勝地上高地にも、「あたりまえの自然の恐ろしさ」が存在するということ
裏方でその牙から私たちを守ってくださっている人がいることに
思いをめぐらせていただければ幸いです。

上高地・国道158号線土石流災害」に3件のコメントがあります

  1. SECRET: 0
    PASS:
    上高地の職員の方ですよね?
    いろいろと伝えたい気持ちはわかりますが、衛星電話に並ぶヒトの顔、識別できない程度にモザイク処理なりをしてください
    法的に掲載が問題なくても、被災時に現地の宿の職員さんにこんな姿を撮られて個人のブログで晒されるのはちょっと、と思います
    報道関係のサイトでもないのに…上高地に行きたくなくなります
    昼間一度コメントしましたが入らなかったようなので再度書きました
    あなたにとっては大事なブログ、このようなコメントを残すのは嫌だと思いますのでお読みになった後に削除されてかまいませんから…

    いいね

  2. SECRET: 0
    PASS:
    ご指摘ありがとうございます。
    個人が特定されないよう、写真画像には留意したつもりですが、
    配慮が十分とはいえなかったこと、反省しております。
    ご不快な思いを与えてしまいましたこと
    深くおわびいたします。
    件の写真は小さくいたしましたので
    個人が特定されることはないと思います。
    上高地はとても美しいところですが、
    ひとたび自然が牙をむくととても太刀打ちのできない
    危険な場所です。そういったことを少しでもご理解いただきたくて
    今回の記事を書いたわけですが冷静さを失い
    行き過ぎた記事となってしまいましたこと
    反省しております。
    今回のご指摘を真摯に受け止め、今後の記事へ
    生かしてゆきたいと思います。
    ありがとうございました。
    keiko

    いいね

  3. SECRET: 0
    PASS:
    何度も申し訳ない…
    ブログ上の画像は確かに小さく表示されていますが
    念のためパソコン上でマイピクチャなどに保存すると元の大きさのままです
    JUGEMの機能はよく知りませんが、ブログに搭載されている画像縮小表示機能を利用なさったのでは?と思います
    データの大きさ自体が変わっていないのです(一度ご自分でブログ記事内からローカル保存して確認してください)
    この画像一枚無くても、文章だけで十分状況は伝わるのではありませんか?
    あるいはどうしても掲載しないと気が済まないのであれば、やはりレタッチでモザイクかボカシを掛ける方がいいと思いませんか?
    あと、個人が特定されなかったとしても、写された本人には自分だとわかります、ああいう状況だったのでやはり嫌~な気分です
    従業員の方というのは、「伝えなくては!」の使命感の前に、お客のプライバシーや心情に配慮する立場にあるんじゃないでしょうか
    楽しいイベントの写真ならよかったですけどね…

    いいね

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